concept
※以下は、2019年に執筆した本シリーズのコンセプト文を少し改変・修正したものです。
<2019執筆文>
顔(Face)は、その人自身を表す一部であると同時に、つねに他者の視線にさらされる部位でもあります。
日常的に私たちは、顔によって他者を認識していますし、
また自分自身も顔によって他者から認識されています。表情や視線から内面を想像されたり、時には性別や年齢、社会的な役割までも読み取られてしまう、この顔。
その意味で、社会生活をする上での顔は、完全には自分だけのものではありません。
社会の中で見られ、判断され、意味づけられていくものでもあるわけです。昔から私は、この「顔」という部位に対して、どこか違和感を抱いていました。
自分の顔が他者に読み取られ、評価され、自分の意思とは別のかたちで
解釈されていくことへの不安があったんだと思います。
そうした感覚が、このシリーズを描き始めた最初のきっかけです。
(2026年追加文)
本シリーズは、最初から明確なコンセプトを持って始まった作品ではありません。
はじめは、顔に対する個人的な違和感や、
自分の顔が社会によって読み替えられていくことへの不安から、自然に生まれた作品群でした。
しかし制作を重ねる中で、その感覚は次第に「平均」や「同調圧力」というテーマへとつながっていきます。
Face Series に現れる人物たちは、特定の誰かを描いたものではありません。
誰かに似ているようで、誰でもない顔。
その表情の中に、私は、個人と社会のあいだにある自己の輪郭を見ている気がします。
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drawing and composition : N/
use the software : Photoshop, Audacity,
Use materials : digital photograph / acrylic